包む、という文化
「風呂敷に代表されるように、包むというのは日本独特の文化である」という言葉を耳にしたことがありますが、実はこれはあまり正確ではありません。包むという文化はアジアを中心として世界各地にあり、中国には包袱(パオフー)、トルコやパキスタンにはボーチャ、韓国にはポジャギ、そして日本には風呂敷として今も残っています。
文化的な原点を中国に持つ日本と韓国で、包むという文化が同じように受け継がれ、そしてそれぞれの風土の中で風呂敷とポジャギは独自の発展を遂げてきました。風呂敷は基本的に一枚の布。ポジャギはパッチワーク手法を取り入れた何枚かの布の組み合わせ、と形を変えてきた部分はありますが、使い方はもちろん図表・文様に至るまで今なお多くの共通点を見ることができます。
※写真は1800年代に作られたチョガッポ。ソウル、韓国刺繍博物館所蔵
:許可を頂いて撮影したもの。