道具と技法

 

針のいろいろ

ポジャギ作りに適した縫い針には、和裁用のきぬ針と洋裁用のメリケン針があります。きぬ針に比べメリケン針の方がわずかに長さが短いだけで特に違いはありません。
ポジャギに適した縫い針選びと自分に合った針選びのご参考にどうぞ。

四ノ一 ( 太さ0.56mm×針の長さ33.3mm )

針の長さは短かめでポジャギの縫い針として一般的な縫針です。 短針はスピーディに縫えるため巻きかがりに適しています。

四の二(太さ0.56mm:針の長さ36.4mm)

四の一と同じ太さで針の長さが四ノ一より長い。
縫い進む針に縫い目を溜められるのでぐし縫いに適しています。

四の五/きぬくけ (太さが0.56mm:針の長さ45.5mm)

四の二よりも長く、サンチムやしつけ用の針に適しています。

*和針の数字表示は、はじめの数字が針の太さを表し、後ろの数字が長さを表しています。
はじめの数字が小さいほど針が太く、「三ノ○」は木綿に「四ノ○」は絹に適しています。

糸のいろいろ

一般的にモシや麻は木綿糸で、絹地は絹糸で縫いますが、必ずしも決まりごとではありません。
布との相性を見ていろいろな糸を試してみるのもよいでしょう。

ここでは入手しやすい国産の糸を中心にご紹介しています。

モシ&麻の地縫いには・・・

・木綿ミシン糸(#50)

巻きかがりやぐし縫い向き。糸のスベリはあまりよくありませんが、作品に素朴な風合いが出ます。

・ポリエステルスパンミシン糸(#60)

スパン糸は綿糸に似せて作られた糸で、木綿糸よりも糸のスベリが滑らか。メーカー不明のB級ミシン糸は、手縫いには意外にお薦めです。

・ポリエステルスパンミシン糸(#50)

ロックミシンの糸に代表される細めの糸で、縫い目の細い繊細な一重仕立てのポジャギに適しています。

モシ&麻のサンチムには・・・

・スパン系ボタン付け糸(#20&#30)
糸が太く飾り縫いのサンチムに適しています。また、厚手の麻(サムベ)の地縫い糸としても使えます。
厚絹&薄絹には・・・

厚絹&薄絹には・・・

・絹ミシン糸(#50)

メーカーによって撚りの違いがありますが、 絹地の厚さに関係なく巻かがりやぐし縫いの縫い糸として幅広く使えます。

厚絹&薄絹のサンチムには・・・

・絹手縫い糸(9号)
絹手縫い糸はカード巻き(紙の板)で販売されているものが一般的。
厚手の絹の巻かがりやぐし縫いの地縫い糸としても使えます。